知人女性のAさん(43)の相談内容は、更年期障害についてでした。
「なにが」とは言えないけど、重いような、だるいような不快感があり、体がスッキリしない。さらに、ちょっとしたことでイラッとする。
生理は、不定期になっているものの、まだ“終わっていない”とのこと。年齢から更年期障害を疑い、婦人科を受診したところ、女性ホルモンの測定値はさほど低くなかったといいます。
閉経を迎える前後の期間(40代半ばから50代半ば)を更年期といい、それによって生じる不調を更年期障害といいます。症状の程度は女性ホルモンの値と必ずしも一致せず、基準値内でも「日常生活を送るのがつらい」と訴える方もいます。
ただ、以前からAさんを知っている私には、更年期障害というより、不規則な生活習慣に問題があるように思いました。
Aさんはジャンクフードが中心の食生活で、食事時間もバラバラ。女性の40代はさまざまな体の変化を迎えますから、これまでは若さでなんとかなってきたことも、体の大きな問題を招く原因になりかねません。
漢方薬の前に、まずは規則正しい生活習慣を取り入れ、ゆっくりした入浴や好きなアロマを嗅ぐなどして、「気持ちをリラックスさせるように努めてください」とアドバイス。
Aさんはそれを実行に移してくれました。ガラリと生活を変えたのです。結果、不快感もイライラも解消。本格的な更年期に突入する前に「よい生活」を取り入れられたのは、Aさんにとって非常によいことだったと思います。
漢方達人をめざせ!