しかし、テクノロジーのさらなる進歩によって、人間の手に近い触覚や手を超えるような機能を持ったものが開発されれば、手術時間を一気に短縮できるようになるでしょう。
さらに、AI(人工知能)の進化によって、過去に行われた手術や病気に関する情報をどんどんインプットすることで機械がオートマチックに手術を進めることになれば、手術時間の短縮とともに革新的な手術となります。手術時間は、短ければ短いだけ患者さんの負担が減り、術後の回復も早くなります。患者さんにとってメリットが大きいとなれば、それを選択する医師も患者さんも増え、さらに発展していくのは間違いありません。
ただし、AIをはじめとしたテクノロジーの進歩には、莫大なコストがかかります。いまの2倍どころではなく、10倍、20倍といった規模で投資が必要になってきます。これは、いくつかの施設だけで実現できるようなものではありません。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」