医師は見極めて 安心な「胃カメラ検査」に4つのポイント

技術不足で未熟な医師はたくさんいる(提供写真)

 口から押し込んだ胃カメラで患者の咽頭に穴を開けてしまい、左肺と右肺の間の縦隔が細菌感染して縦隔炎を引き起こしたケースもあるという。安心して胃カメラ検査を受けるためには、患者は医師や病院を見極める必要があるのだ。

■大腸内視鏡がうまい施設を選ぶ

 最低ラインは、「消化器病学会専門医」「消化器内視鏡学会専門医」の資格を持っている医師のところで検査を受けること。胃カメラの経験をある程度積んでいる医師かどうかの目安になる。資格を持っている医師はそれぞれの学会のホームページに掲載されているから、受診する前に探しておきたい。

 さらに、中でも「大腸内視鏡がうまいといわれている施設を選ぶ」ことで確度が上がる。

「内視鏡検査は体内に細い管を挿入して行い、管は、手元の『アングル』を操作して微妙な角度を調節しながら、前後左右に動かしていきます。アングルをいかに効果的に器用に操作できるかが重要なのです。実は胃カメラは、患者さんの苦痛を無視して管を喉からグイグイ押し込んでいけば食道まで到達します。しかし、大腸内視鏡はそうはいきません。ただ管を押し込んでも突き当たった部分の腸壁が伸びるだけで、患部には届きません。押して挿入していくというよりも、『引きながら入れていく』感覚が必要です」

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