介護を助ける“切り札”はコレだ

優しい言葉と紙パンツの選び方で排泄ケアの負担は変わる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 では、どうすればいいのか。斎藤氏自らも親を介護した経験を持つ。

「排泄ケアで大切なのは、まずは言葉です。もし、寝室とかズボンの中といったトイレ以外で排泄をしたら、『気持ち悪かったでしょう?』『気がつかなくてごめんなさいね』と、優しい言葉をかけながら着替えさせてあげることです。それだけでも排泄ケアの負担は軽くなる。相手はいわば大きな赤ちゃんです。やがて介護する自身も必ずそうなります。そう考えれば優しい言葉をかけることは何でもないでしょう」

 注意深く観察していると、体をもじもじさせたり、顔を歪めるなどの「そぶり」で、排泄を事前にキャッチできるようにもなるという。そうなれば、排泄ケアはさらに楽になる。

 排泄ケアを楽にするには「紙パンツ」の選び方も重要になる。3月16日から3日間、「東京ビッグサイト」(東京都江東区)で開催された「CareTEX2016」に参加し、米国、カナダ、中国、台湾、韓国等に日本の「紙パンツ」を輸出している「㈱ジェーイーピ」(東京都新宿区)の早田明社長が言う。

「介護度に合わせて紙パンツは替えましょう。介護度が歩き回れる程度なのか、寝たきりであるほど重度なのかで介護される側が心地良く感じる紙パンツは違います。価格はもちろんのこと、使用は昼用か夜用か。ほかにも、被介護者の体格はどうかなどを考慮して選択することです」

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