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コービーは大腸がんリスクを下げるのか

(C)日刊ゲンダイ

 このところ、さまざまな病気を予防する効果があるとして「コーヒー」が注目されている。コーヒーに含まれているカフェイン、クロロゲン酸、ニコチン酸類といった成分に病気を予防する作用があるといわれ、心臓病、脳卒中、がんの3大疾患のリスクを軽減させるという。

 がんに関しては、肝臓がん、口腔咽頭がん、前立腺がんなど、さまざまながんリスクを下げるとの報告があるが、大腸がんについてはまだよくわかっていない。

 国立がん研究センターのがん予防・検診研究センター予防研究グループが、日本人を対象にした疫学研究の系統的レビューとメタ解析を行ったところ、コーヒーの高摂取と大腸がん発症リスクとの間に明らかな関連は認められなかった。ただ、症例対照研究ではコーヒーの高摂取が大腸がんや結腸がんのリスク低下に有意に関連していたという。やはりハッキリしないようだ。

 もっとも、昨年発表された日本の研究によると、「コーヒーを適度に飲む人の方が寿命が長い」という結果が出ているから、健康に寄与する作用はあるのだろう。

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