当事者たちが明かす「医療のウラ側」

医師にも職業病? 皮膚病や白内障になりやすいのは…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 研究では、イタリアの心臓カテーテルの学会出席者らから調査参加者を募る一方、放射線被曝を伴わない医療従事者を募り、両群を比較しました。

 その結果、被曝量の多い心臓カテーテル医師は、そうでない医師に比べて高血圧で1・7倍、高コレステロール血症で2・9倍、がんで4・5倍、白内障で9倍も高かったそうです。

①放射線被曝量は自己申告であったこと

②参加希望者を対象としたので、持病を抱えていた人が多かった可能性があること

③そもそも放射線被曝量と病気との直接的な因果関係が明白とはいえないこと

 以上に挙げた点などを考えれば、この研究をもって職業病というわけにはいきません。しかし、興味深い研究といえます。

 私の甥っ子が心臓カテーテルの医師を目指して勉強中です。機会があったら話してみようと思います。本人は“そんなリスクがあるなら心臓カテーテル医師をやめるよ”とは言わないでしょうけど、甥っ子の彼女はどう言うでしょうねえ。

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