さらに、手術のデメリットである「患者さんへの負担」を克服し、患部に対する改善効果のみが期待できる方向に進化していけば、外科治療はなくなりません。前回もお話ししたように、手術支援ロボット「ダヴィンチ」や、AI(人工知能)を利用したロボット手術がより進化していけば、なおさらです。
■最先端の手術は若い世代に向いている
お腹や胸に小さな穴を開けるだけで患部にダイレクトにアプローチでき、その部分を除痛するだけで病巣を取り除いたり、機能を回復するような処置を行い、そのままスムーズに機器を回収できる――。そうした先端技術を利用した手術が、危険なく、時間もかからず、手技にも問題ないように行えるようになれば、外科治療の“価値”が下がることはありません。
そして、そうした最先端のロボット手術は、若い世代にマッチしたものともいえます。内視鏡を使ってモニターを見ながらアームを操作するため、小さな頃からテレビゲームやスマートフォンに親しんできたことで手先が器用な若い世代が、優秀な外科医になれる可能性があるのです。
外科治療の未来は決して暗いわけではありません。
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