看護師直伝 がん治療と笑顔で付き合う

がん進行で患者苦痛 「スピリチュアルペイン」の緩和策は

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ところが、がんになると、少しずつ「自立」が脅かされます。治療の過程で伴うこれらの苦痛は、症状の緩和や周囲のサポート、そして自らが持っている対処方法で軽減することも少なくありません。

 一方、残された時間が短くなるに従って不可逆的な身体変化が伴い、にっちもさっちもいかない状態となる。それが冒頭のAさんの言葉のような「もう終わりにしたい」「生きている意味がない」へとつながります。これが「スピリチュアルペイン」というものです。このような苦痛はどのように緩和すればよいのか、次回考えてみたいと思います。

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