私の場合、不登校になった中学生に対しては、まずは行くように促してみます。でも、どうしても無理な場合、目標を切り替えて、適応指導教室への通所、あるいは、転校、休学、留年などを勧めます。
高校生の場合も、最初は登校を促します。特に3年生になってあとわずかで卒業というときになっての不登校の場合、相談室登校を出席扱いにしてもらうなどの寛大な処置を学校側に求めつつ、何とか卒業証書をもらうように働きかけます。しかし、どうしても登校できなければ、無理は言いません。単位制高校、定時制高校に転校してもいいでしょう。高校を中退して、予備校に通って、高校卒業認定試験を経て大学に行く方法だってあります。
私のところに来るほとんどの中高生は、そうやって新たな道を探して生きていきました。不登校の経験は挫折だったと思います。でも、それは自殺しなければならないほどの事態ではありません。
人生には「敗者復活戦」が用意されています。大人たちのすべきことは、「他にも道がある」ことを説得力をもって伝えていくことなのです。
薬に頼らないこころの健康法Q&A