漢方達人をめざせ!

体の表面を覆う“気”のバリアー 「衛気」を守れ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 最近、30度近くまで気温が上がり真夏のように暑くなったと思ったら、翌日は20度前後で寒くなる日が続いています。急激な温度変化に体がついていけず、体調を崩している方も多いのではないでしょうか? ちょっとした工夫で元気な状態を維持できるので、ぜひ試してみてください。

 最も注意すべきなのが「冷え」です。私たちの体の表面を覆い、守っている「気」のバリアーを「衛気」といいます。衛気が弱ると、ウイルスや寒さからくる「寒邪」が体内に入り込み、風邪や食欲不振、胃腸の不調などさまざまな体調不良を招きます。自律神経が乱れ、不眠、イライラ、凝りなどもひどくなります。

 衛気をしっかりした状態で保つには、ストレスをためないように運動や気分転換を心がけ、体を冷やさないようにすることです。脱ぎ着できる上着を常に持ち歩く。くるぶしを中心に膝から下を冷やさない。くるぶしには冷えに関連するツボ「三陰交」があるので、特に大事です。街を歩いていると、すでに短パン、サンダル姿の人をよく見かけますが、梅雨が過ぎるまでは、長ズボン、靴下を着用するようにしてください。

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久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。