寿命が縮む高齢者の「腰曲がり」 日常予防と手術治療法

良い姿勢を取り戻せる(佐野医師提供)

「疾患が進行し、極端な腰曲がりになってしまうと、腰のカーブは非常に硬くなります。骨粗しょう症も加わると、矯正が難しくなる。原因に対する適切な治療を早い段階から受けていることも重要です」

 手術後、変形が再発することがあるので、定期的な診察が必要だ。

 写真は80代の女性。椎間板ヘルニアの内視鏡手術を受けたが、症状が取れず、別の病院で変形矯正固定術を受けた。しかし軽快せず、1年後には「変性後側弯症」が急速に進行。腰、背中の強い痛み、両下肢の針で刺されるような痛みとしびれで寝られず、どこかへつかまらないと立っていられなくなり、三楽病院を受診した。

 高齢のため、第12胸椎と第4腰椎の2カ所で骨をウエッジに切り取り矯正する手術を2回に分けて受けた。術後、痛みは取れ、良い姿勢となった。

4 / 4 ページ

関連記事