健康は住まいがつくる

予病住宅<1> 人は1日に浴槽700~800杯分の空気を吸っている

湿気や空気を通す“呼吸をする素材”を使った家(提供写真)

「ほかにも、日本の建物には化学物質が多く使われている建材がある。しかし、こちらも“体に良くないが、この程度までなら大丈夫だろう”ということで許可されているようにも感じます。だったら、病気の原因になる可能性がある建材は使わないことです」

 同社が造っている「予病住宅」で使われる建材は、すべて自然素材。柱や梁などは自然乾燥させた調湿性に優れたスギやヒノキの無垢を使う。内装の壁には漆喰や石灰タイルを使用している。

「最近は、海底の植物性プランクトンの化石を原料にしている珪藻土の内装も自然素材で人気がありますが、実は固めるために樹脂を混ぜているケースが多い。自然素材を徹底するなら、石油性ののり剤を使わなくていいものを選ぶべきです」

 内装で大事なのは、湿気や空気を通す“呼吸をする素材”を使うことだという。同社はその特性を高めるために「在来真壁通気工法」という独自の工法を開発して取り入れている。

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