健康は住まいがつくる

予病住宅<1> 人は1日に浴槽700~800杯分の空気を吸っている

湿気や空気を通す“呼吸をする素材”を使った家(提供写真)

「この工法は、内壁の部分に室内の空気の通り道を設けたつくりになっています。それによって四角い木の柱の3面が空気に触れているので、木の持つ調湿性が格段とアップし木材自体の劣化も防げます。それに通気が良く空気のよどみがなくなるので、アレルギー疾患の原因となるダニやカビの発生も抑えられます」

 自然な建材を使った高断熱住宅は、万一火事が発生したときに、犠牲を最小限に抑える効果もあるという。

「火事の死因では逃げ遅れによる焼死や、心不全、呼吸不全と診断されてしまいますが、実際はビニールクロスや断熱材といった石油系建材による有毒ガスを吸うことで亡くなっているケースが非常に多い。健康を守る住宅は命を守る住宅でもあるのです」

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