医者も知らない医学の新常識

老化の指標 “命の回数券”はステロイドで期限延長が可能?

研究が進めば不老不死も夢ではない(C)日刊ゲンダイ

 皆さんは「テロメア」という言葉を聞いたことがありますか? 遺伝子のDNAの端にある、キャップのような構造のことです。細胞が分裂する時には、DNAが2つに分かれてそれから複製されるのですが、このテロメアの部分は完全には複製されずに短縮します。細胞が分裂するごとに、テロメアは短くなるので、「テロメアの長さは老化の指標」のようにいわれることもあります(編集部注=命の回数券という人もいます)。

 テロメアが完全になくなると、細胞はもう分裂することができずに、死んでしまいます。そんな話を聞くと、非常に恐ろしく感じますが、実際には、平均的には90歳でも十分な長さのテロメアは残っているのです。

 ただし、遺伝子の異常により、異常に早くテロメアが短縮する病気があることが知られています。「再生不良性貧血」という血液を作る力が弱くなる病気は、その代表的なもののひとつです。

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石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。