なりやすい病気は血液型でわかる

「非O型」と「O型」で血液凝固因子の濃度が違う

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 O型の人は、非O型と比べて、生まれつきこれら2つの因子が少なめなのです。さまざまな研究から、全血液型の平均値より25~30%ほど少ないことが分かっています。vWF因子が半分以下という人も結構います。

 だからといって、O型の人は非O型よりも血が止まりにくいわけではありません。ケガや手術の出血に関しては、血液型の違いはほとんど見られません。しかし、どうやら静脈内での血栓のできやすさに違いが出るらしいのです。これら2因子が少ないほうが血栓ができにくく、それだけ深部静脈血栓症や肺塞栓症になりにくい傾向にあるのです。

 非O型の間でも、2因子に違いが生じています。同じA型でもAO型とAA型、B型でもBO型とBB型では、O型遺伝子を持っている人のほうが因子は少なめで、血栓ができにくい傾向にあります。一方、AB型はvWFが平均値の1・7倍、第Ⅷ因子が1・1倍で、もっとも血栓ができやすい血液型といわれています。AB型の人は、エコノミークラス症候群に気を付けるべきです。

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