このことから、糖尿病の人は診断当初、正常な聴力があったとしても、年数を重ねるうちに難聴が進行していく可能性が高い。
恐ろしいのは、こうした糖尿病性難聴が新たな病気を呼び起こすかもしれないことだ。
「注目されているのは、うつや認知症です。聴力が低下すると上手にコミュニケーションが取れなくなり、人との関わり合いを避けがちです。その結果、不安感や孤独感が強くなり、うつ病を発症してしまうことがあります。また、耳からの刺激が減ることで、脳の認知機能が衰えて認知症になってしまう可能性が高まるのです」
聴力の低下から糖尿病を発見する場合もある。不安な人はまずは聴力検査をしてみることだ。