独白 愉快な“病人”たち

結核、紫斑病乗り越えた 医師・梅木信子さんの長寿の秘訣

現在96歳にして現役医師の梅木信子さん(C)日刊ゲンダイ

 その後は「紫斑病」になりました。私は果物を食べなかったから、医師からは「夏みかんを食べなさい」って言われたけどね、おいしくないんだもの。結局、果物は食べないまま、これも自然に治っていました。

 30代前半には、放っておいた結核の空洞手術を受けないかって、当時勤務していた病院の院長先生から言われてね。それで、お腹から空気を入れて肺を押し上げて空洞を潰す手術をしたら、肺の方が潰れちゃった。“試し”の治療法だったみたいで、先生が手術の途中で中止したんです。でも、随分たってからレントゲンを見たら空洞がなくなっていたところをみると、手術の効果があったんだと思います。

 こんな感じで、私自身は病気になっても治療らしい治療はしていないんです。ですから、患者さんにも薬を処方しません。漢方は生薬だから害が少なかったけど、今のお薬は“石油”から作るでしょ。副作用が大きいのよ。だから私自身も、短期間でしか服用しない。この年だと血圧も上がるけど、そういう時はちょっと降圧剤を飲んですぐやめます。

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