また、動脈硬化が進むと、動脈の内壁にコレステロールの瘤のようなものができてきます。何かの拍子に瘤が剥がれると、それが引き金となって一気に血栓が生じることがあります(アテローム性血栓)。
心原性血栓のでき方は静脈血栓と似ていますが、アテローム性血栓はまったく異なるメカニズムです。そのため、静脈血栓と動脈血栓を単純に比較するわけにはいかないのです。ただ、アテローム性血栓でも、血液凝固因子が濃い方が血栓ができやすいと考えるのが自然でしょう。
過去に出た多数の論文を精査して、統計処理をやり直すメタ・アナリシスと呼ばれる研究手法があります。最近行われたメタ・アナリシスでは、「非O型は、O型より1・2倍ほど心筋梗塞になりやすい」という結果が出ています。
一方、脳梗塞でも「非O型がなりやすい」という論文がいくつか出ていますが、メタ・アナリシスの結果では、はっきりとした差は見られていません。
なりやすい病気は血液型でわかる