漢方達人をめざせ!

「よく寝たのに日中眠い」は自律神経の不調のサイン

十分寝たはずなのに…(C)日刊ゲンダイ

 漢方薬では、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や六君子湯(りっくんしとう)が効果を発揮します。いずれも朝鮮人参が生薬として含まれていて、特に停滞した気を持ち上げるのに有効です。

 通常、体の疲れは、質の良い睡眠によって解消されます。しかし、胃腸が弱り、気が停滞していると、睡眠だけでは「元気」を取り戻せません。では、なぜ胃腸が弱り、気が停滞するのか?

 その背景には、考えても仕方がないことにいつまでもとらわれていたり、気持ちのオンとオフの切り替えがうまくできなかったり……ということがあります。放置すると、体のさまざまなところに不調が出るかもしれません。「寝ているのに眠い」は、その最初のサインだと考えてください。

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久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。