「専門医」といっても、しょせんは各医学会が独自に認定している“民間資格”。それぞれの学会の認定基準はバラバラで、専門医の質も大きな差がある。これを第三者機関である「日本専門医機構」による認定に改め、専門医の質を担保しようというのが新専門医制度の狙いだ。
予定では、6年間、大学の医学部教育を受けてから医師国家試験に合格した後、2年間、法律に基づいた臨床研修を受ける。そこからさらに専門医の養成期間を3年以上経て、ようやく専門医資格がもらえるというもの。来年4月から新制度での研修がスタートし、早ければ2020年度には新たな専門医が誕生する。
しかし、この新専門医制度は、若手の医師生活を遅らせて、地方の若手医師不足に拍車をかけるともっぱらだ。
新たな専門医資格を得るには、手掛けた症例数や手術経験数、活動実績が必要となる。そのため、多くの医師が都市部や大学病院にとどまり、地方の医師が減少する可能性がある。
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