しかし、「がんが不治の病」と思われた30年前ならいざ知らず、がんと診断されても10人中6人は10年以上暮らすことができます。胃がんや大腸がん、乳がんなら早期で見つかれば、ほぼ治るのが現実です。決して諦めてはいけません。
何度となく触れたように、治療法をうまく選択しながらがんと向き合えば、自分らしい最期を迎えられるのが、がんですから。
がん診断後1年以内は、そうでない人に比べて自殺リスクが約24倍に上ります。孤独はより自殺を助長しますから、その点からも仕事を辞めてはいけません。
厚労省は、がん患者が仕事と治療を両立しやすい支援策づくりを進めています。早急な導入が必要なのは言うまでもありませんが、家族ががんと診断されたら、周りがもり立てて治療も仕事も続けられるようにする気配りが大切です。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁