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【株価】暴落で中国企業に狙われる“第2、第3のシャープ”

鴻海の郭会長(左)と高橋社長/(C)日刊ゲンダイ

 最近は、「ヘリコプターマネー」まで語られだした。ヘリの上から大量の紙幣をばらまくように、日本中をカネでじゃぶじゃぶにしようという発想である。

「財源は国債で、これまで以上にじゃんじゃん発行し、日銀に引き取らせるわけです。現在も、金融機関から購入する形で、毎月8兆~12兆円の買い入れが実施されています。ヘリコプターマネーでは、それを歯止めなしでやる。いずれ日本国債は格下げされ、暴落です。国債は日本の格付けの最上位となるもの。その信頼が失われれば、日本企業の株価も無傷ではいられません。トヨタやホンダなど、日本を代表する企業が大ダメージを受けます」(斎藤氏)

 平均株価の2万円回復なんて望めない。1万円割れも現実味を帯びてくる。そんな状況を待ち望んでいるのがチャイナマネーだ。大手証券会社のM&A担当者が言う。

「シャープを買収した鴻海のように、日本企業の技術やブランドを狙っている中国系企業は多いのです。すでに買収のチャンスをうかがっているケースも少なくない。彼らにとって日本株の暴落は渡りに船です。家電製品や不動産の次は、株価が暴落した大手企業が爆買いされることになるでしょう」

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