こういった生徒にとって、英語は困難を伴います。英語は、日本語のひらがな・カタカナと比べて、書かれた文字と発音との対応関係が複雑です。したがって、そもそも英語を母国語とする人の間でも、ディスレクシアを抱えている人が1、2割もいるといわれています。その一方で、書字と発音の対応関係が簡単なスペイン語では少ないともいわれています。
中学に入って英語が読めない生徒は、国語についても「朗読が苦手」であり、「漢字が読めない」場合が多い。したがって、小学生時代に気づかれなかったディスレクシアが、中学に入って英語という新科目に接することで露呈すると考えるべきと思われます。
英語圏には、ディスレクシアの克服法として、英語のつづりと発音の対応関係を教える(フォニックス法)べきか、文脈に沿って単語を意味とつづりの双方から理解させる(ホール・ランゲージ法)べきか、という議論があります。
薬に頼らないこころの健康法Q&A