有名病院 この診療科のイチ押し治療

【顔面けいれん・三叉神経痛】厚生中央病院・脳神経外科(東京都目黒区)

厚生中央病院・脳神経外科の田草川豊部長(提供写真)

 顔面けいれんの治療では、一般的にボツリヌス毒素を顔面の筋肉に注射するボトックス注射が広く行われている。同科の場合でも、常時150人以上の患者が受けているという。

「ボトックス注射のメリットは手術に比べて侵襲が少なく、すぐできることです。デメリットは有効期間が平均3カ月で、薬代が1回1万5000円(3割負担)と高いこと。それに、長期間続けているとマヒが残るケースがあることです」

 三叉神経痛で通常行われる治療の第1選択肢は内服治療。しかし、期間の経過とともに薬の効きが悪くなり、早い人で3~5年、最終的には4分の3は薬でコントロールできなくなるという。限界がきたら、神経ブロック(アルコール注入や熱凝固)という選択肢もあるが、結局、効かなくなれば繰り返すことになる。同科では、患者が神経ブロックを希望する場合は提携先のペインクリニック科で治療をしている。

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