延命効果があり、従来の抗がん剤より副作用も少ない新薬「ニボルマブ」(オプジーボ)ですが、大きな問題が生じています。
抗がん剤は高価なものがもともと多く、論文において比較対照として使われた「ドセタキセル」(タキソテール)の値段は80ミリグラムで5万2853円。体表面積1平方メートル当たり60ミリグラムの使用とすると、165センチ、65キロの患者さんでは100ミリグラム程度必要となり、おおよそ1回6万5000円。3週間ごとにこれだけの薬代がかかることになります。
もちろん大部分は健康保険の高額医療費でカバーされますから、ほとんどは公費負担です。さらにはジェネリックという安価な同じ薬剤が出ていますから、さらに負担を減らすことができます。
それに対して、ニボルマブの値段は100ミリグラムで72万9849円です。桁数の書き間違いではありません。ドセタキセルの10倍以上です。
医療数字のカラクリ