「ギュウギュウ型かパンパン型かで、同じ高血圧であっても適切な薬が違います。ギュウギュウ型には血管拡張薬、パンパン型には利尿薬やCa拮抗薬がよく効きます」
一般的に、ギュウギュウ型は40~50代に、パンパン型は65歳以上に多い。加齢によって、ギュウギュウ型からパンパン型へ変わる人もいる。
■薬服用でもに改善しないなら?
改善しない2つ目の理由は、「手術で治る高血圧」といわれる「原発性アルドステロン症」の場合だ。高血圧全体の5%、200万人前後が該当するという報告もある。
原発性アルドステロン症は、左右の腎臓の上にある副腎に腫瘍ができたり、部分的に肥大する過形成が起こったりして、ホルモンの一種であるアルドステロンが副腎から過剰に分泌される。
「アルドステロンはナトリウムをため込み、カリウムを排泄する性質があります。血中に増えたアルドステロンによってナトリウム量が増え、薄めるために水分も血管内で増えるので、全体的な血液量も増えて圧力が高まり、血圧が上昇します。従来の高血圧と異なり、原因が明らかです」