役に立つオモシロ医学論文

便秘による下剤の使用と「心臓病・脳卒中」の関連性は…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「便秘」はストレスや乱れた生活習慣が原因で発症することもあります。過去には女性において、便秘と心臓病の関連性を示した論文報告もあるようです。

 便秘自体が心臓病の直接のリスクかどうかは議論の余地がありますが、便秘を起こしやすい生活習慣が心臓病や脳卒中に関連している可能性はあります。

 日本人を対象に、排便回数や下剤の使用と、心臓病もしくは脳卒中による死亡の関連を検討した論文が日本疫学会誌(2016年5月号)に掲載されました。この研究は、文科省の支援で行われている大規模コホート研究(JACC研究)の登録者から、心臓病やがんを発症していない40~79歳の男女7万2014人が対象となりました。

 研究開始時(1988~90年)に、排便回数について「毎日」「2~3日に1回」「4日以上に1回」、また下剤使用について、「はい」「いいえ」で答えてもらい、排便回数及び下剤の使用と、心臓病/脳卒中による死亡との関連を2009年まで追跡調査しています。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。