知らなきゃ損!

虫除け剤の成分を高濃度に 日本の「蚊対策」が本格始動?

(C)日刊ゲンダイ

 今月中旬、アース製薬が従来の“虫よけ剤”よりも有効成分「ディート」を高濃度に配合した製品の開発に着手したと発表した。

 ここ数年、デング熱やジカ熱といった蚊を媒介とする感染症が大きな問題になっている。これを受け、厚労省が以下のような通知を出したことで、製薬会社が動いたのだ。

「現在日本で販売されている『人体用害虫忌避剤』は、世界的に最も多く使用されている忌避効果の高い有効成分であるディートを配合したものがほとんどで、その濃度は医薬品では12%、防除用医薬部外品では10%以下が承認されています。しかしながら、海外ではさらに高濃度のディートを配合した製品が販売され、従来よりも長時間にわたって塗り直しせずに使用できる有用性があることから、厚生労働省は、一日でも早く日本でも高濃度の製品を販売できるよう、迅速な審査により製造販売承認を認めることを通知しました」

 現在、日本で発売されている虫よけ剤のディート濃度では、肌に塗って約2時間で効果がなくなってしまう。いちいち塗り直している人は少ないため、蚊対策としては不十分との声も上がっていた。

 世界では、ディート濃度80%という高濃度の虫よけもあるが、今回、アース製薬はディート濃度30%の製品を開発するという。蚊の季節の到来に向けて、日本も対策に本腰を入れるようだ。