集中力と免疫力アップ 「呼吸器筋」は2つの運動で鍛える

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 実際、思い切り吸って勢いよく一気に最後まで吐き切る「努力性肺活量」(スパイロメーター検査・基準値は男性3500ミリリットル、女性2300ミリリットル)は健康診断で調べているが、3年連続で減少し、友人の医師からも「呼吸が浅くなっている」と言われたという。

「肺は自ら広がったり、縮んだりすることはできません。そのため呼吸の際、肺の周りにある外肋間筋や横隔膜、腹直筋や腹斜筋などを動かし、肺を収納している胸郭の容積を変えるのです。ところが加齢と共にこれらの筋肉が衰え、柔軟性が失われ、うまく胸郭を動かせなくなります」

 こう言うのはサラリーマンの病気に詳しい、弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長だ。

■毎日5分間、2週間続ける

 呼吸器筋を鍛える運動法はいくつもある。例えば、(1)両足を肩幅に開いて立ち、両手を胸の上において口からゆっくり息を吐く。その後、鼻からゆっくり息を吸い、頭を後ろに倒す。胸が膨らみ持ち上がるのを手で押し下げるようにする。吸い終わったら、口から息を吐きながら頭を元の位置に戻す。(2)床にあおむけに寝て、両足を椅子に乗せる。尻の下にタオルを敷き、腰を床から浮かせて太ももと床と垂直になるようにする。その状態で胸とお腹が同時に膨らむように深呼吸を5分間行う――だ。

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