当然、英国系の大手製薬企業は大打撃だ。
「喘息薬などを中心に世界6位の売り上げを誇るグラクソ・スミスクライン、それに前立腺がんの抗がん剤などを販売する世界7位のアストラゼネカなどのグローバル企業が多い。こうした製薬会社は英国内の工場からEU圏内に出荷する際、多額の関税をかけられる可能性が高い。そのコストを他の薬の値段に転嫁することになるでしょう」(製薬関係者)
今後、英国の医学レベルが低下し、創薬力が弱まるのも確実だ。
「EUは科学振興援助のため“ホライズン2020年”を計画、科学、医学、生理学、薬関係などに補助金事業を行うことを打ち出しています。そのため、少なくともEU組織、欧州研究会議(ERC)からイギリスの製薬、医学関係には多額の研究費用が配分されてきました。それが一斉に打ち切られることになるでしょう」(大学研究者)
どうなる! 日本の医療