胸やけやゲップは消化器系の症状だが、今や胃食道逆流症という病名でひとくくりにされる。一昔前の逆流性食道炎で、胃酸が逆流することで発症する。食道から胃につながるあたりの緩みは加齢の影響も大きいため、概して50代くらいから症状がひどくなりやすいといわれる。
胸やけはありふれた症状ながらつらく、すぐにでも薬を飲みたいところだが、聖路加国際病院内科名誉医長で、「西崎クリニック」院長の西崎統氏は、「2日程度は様子を見る」としてこう続ける。
「確かに食道の緩みは原因のひとつですが、それを引き起こすキッカケとして暴飲暴食があります。その余波で、胃酸の逆流にともなう症状が表れるのです。ですから、波が引けば、落ち着くことが少なくありません。その見極めのための期間が2日。それでも症状が治まらなければ、PPIという胃酸を抑える薬のうち、パリエットかタケプロンを飲みます」
専門医が病気になったら飲む薬