「一般的に悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールが180(mg/dl)以上なら『スタチン』を飲むべき。私がそうであっても、必ず飲みます」
こう話すのは、東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也医師だ。スタチンは脂質異常症の代表的な薬で、血液中のLDLコレステロールを減らす作用がある。プラバスタチン、アトルバスタチンなどスタチンという名がつく薬の総称だ。
スタチンを飲むのは、なぜそのタイミングなのか。
「LDLコレステロール値が180以上は、一朝一夕に高くなるものではなく、長年の生活習慣でそうなったもので、一般的な食事や運動の改善で下げられるレベルをはるかに超えています。『必死に努力すれば下げられるのでは』と思う人もいるかもしれませんが、その努力がいつまで続くのか。続かなければ意味がない。そう考えると、薬が必要な病状です」
専門医が病気になったら飲む薬