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【乳房再建】がん研有明病院・形成外科(東京都江東区)

がん研有明病院・形成外の澤泉雅之部長(C)日刊ゲンダイ

 人工物は異物なので被膜拘縮(硬くなる)が起こる。通常、人工物を入れてから10年内の破損率は10%といわれている。皮弁法はそれがなく、術後3年くらいで満足度はインプラント法と逆転するという。

 いずれにしても、乳房再建ができるのは「オンコプラスティックサージャリー学会」認定の施設、医師に限られる。

「新規に使われるエキスパンダーの個数は全国で年間6000弱ですが、半数は東京23区に集中しています。乳房再建の均てん化を進めるのも当科の大きな目標です」

 これまで、同科の乳房再建は院内患者を対象としてきたが、今年春からは院外患者の2期再建(紹介状が必要)も受け入れている。

■データ
病床数700床の国内最大のがん専門病院。
◆スタッフ数=常勤医師10人、非常勤医師6人
◆乳房再建手術数(2015年)=849例
◆インプラント法:皮弁法の割合=10対1

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