今年4月から「かかりつけ薬剤師」制度が導入されましたが、違和感を感じています。患者さんの投薬・服薬指導をひとりの薬剤師が担当する――。薬の使い過ぎや飲み合わせの悪い薬を避けようとするのは大切なことです。
しかし、これまでも薬剤師なら努力してきた事柄です。わざわざ「かかりつけ薬剤師」なんて必要ないと思います。
百歩譲ってかかりつけ薬剤師が必要としても、それになるための条件もふに落ちません。実務経験が3年以上あり、いま勤めている薬局に6カ月以上在籍、1週間の勤務時間が32時間以上ある――。これにどんな意味があるのでしょうか? そうでない薬剤師は信用できない、いいかげんだ、とでもいいたいのでしょうか?
もっとも不可解なのは、かかりつけ薬剤師になるための研修です。40単位の研修が必要とされていますが、「ネット研修」だけでもOKです。
医療数字のカラクリ