ビタミンCには、健康に良い、というイメージがあります。サプリメントもたくさん発売されていて、健康のために飲まれている方も多いでしょう。
ビタミンCは抗酸化剤といって、周りの物質の酸化を防ぐ働きがあり、そのために、清涼飲料水などには、酸化防止剤として使用されています。大量のビタミンCを注射するという治療が、がんの代替医療として行われることもあります。
ただ、その効果は議論のあるところで、正式なガイドラインには取り上げられていません。大量のビタミンCを体に入れても、問題はないのでしょうか?
ビタミンCは周りの酸化を阻止すると、自身では酸化を受けて別の物質になります。その老廃物のひとつとされているのがシュウ酸で、尿に大量のシュウ酸が排泄されるとそれが結石や腎臓の機能低下の原因になるという報告があります。実際にビタミンCを注射して、腎不全になったような報告もあるのですが、そうした例がたくさんある、というわけではありません。
実はビタミンCがどう分解されるのかはまだ不明な点が多く、いったん酸化したビタミンCが、元に戻るような体の仕組みもあるのです。つまり、ビタミンCを大量に使っても、それが全部腎臓に悪いとは言えないのです。
ビタミンにはまだまだ分かっていないことが多いようです。
医者も知らない医学の新常識