知らなきゃ損!

ついに立証 トランス脂肪酸&飽和脂肪酸の“早死にリスク”

トランス脂肪ゼロのマーガリンも登場
トランス脂肪ゼロのマーガリンも登場(C)日刊ゲンダイ

 脂と健康についての“実証”がまたひとつ追加された。

 今月5日、米国で30年以上かけて行われていた調査の結果が発表された。マーガリンやショートニングに含まれる「トランス脂肪酸」と、バター、ラード、赤味肉などに含まれている「飽和脂肪酸」は、早死にリスクを上昇させるという。

 12万人以上の医療従事者を対象に、2~4年ごとに最長32年間実施された食事・生活スタイル・健康などに関するアンケート調査をまとめたもので、米医学誌「JAMAインターナル・メディシン」に掲載された。

 研究によると、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く摂取している人ほど、同量のカロリーを炭水化物から摂取している人に比べ、死亡率が高くなったという。

 飽和脂肪酸は、摂取量が5%増加するごとに死亡リスクが8%アップ。トランス脂肪酸は、摂取量が2%増加するごとに早死にリスクが16%高まることが示されている。

 また、飽和脂肪酸をオリーブオイルや菜種油などの不飽和脂肪酸に置き換えると、同量のカロリーを炭水化物から摂取するのに比べ、全体の死亡率が11~19%低下。循環器疾患、がん、神経変性疾患、呼吸器系疾患などによる死亡リスクも低かったという。

 これまでも同様の研究は多数報告されている。改めてそれが補強されたことになる。