ほかにも注意すべき病気や薬は多い。薬剤師の青島周一氏が言う。
「風邪で熱があったり、下痢で脱水状態にある場合は熱中症には気をつけましょう。とくに『抗コリン作用』のある薬は、使う際は気をつけなければなりません。発汗作用を抑えるため、体内に熱がこもりやすい。風邪薬やせき止めのほか、鼻炎薬や胃腸薬、睡眠補助剤、酔い止め薬などに使われています。体温調節機能をつかさどる自律神経に影響する向精神薬や抗うつ剤にも注意が必要です」
これらの薬を混合して使っている人は、さらに熱中症発症のリスクが高くなる。健康を薬で支えている中年にとって熱中症は身近な怖い病気だということを知っておくべきだ。