汗をかいた後、その湿ったシャツを着続けていませんか? 湿度が高い季節はただでさえ風邪をひきやすく、体調不良を感じやすくなります。湿ったシャツを着続けることは、よりリスクを高めます。
「体温を一定に保つため、かいた汗がそれ以上に体を冷やす」といった理由だけではありません。湿度が高い時期に「外界の湿が邪となる」と私たちは考えます。
これら「湿邪」は体の中に入り込みやすいうえ、湿ったシャツを着たままではより入りやすくなるので、結果、風邪をひくことに。しかも、頭痛がひどい、食欲が出ない、胃腸のもたれや痛みがある、下痢をするなど、「プラスアルファ」を伴うつらい風邪をひいてしまいます。冬の風邪とは、明らかに様相が違います。
症状から「湿邪」や「湿熱邪」が原因となるケースを見て取れることもあります。たとえば、下痢で、便器に便がくっついてしまう、ネトネトした軟便になりやすいなどです。また、体が重いと感じたら、それは太ったのではなく、湿邪の影響かもしれません。
漢方薬を飲むなら、人参湯、半夏瀉心湯、五苓散どがお勧め。ぬるま湯で飲むといいでしょう。特に人参湯はショウガが入っていて体が芯から温まり、湿邪を外に追い払います。これらの漢方薬は、体調不良を本格的に感じてからではなく、「ちょっとおかしい」と思った段階で飲むのがベストです。
日常生活では、ゆっくり湯船につかり、汗をしっかりとかく。ササッとシャワーで済ませるより、この方が元気に精力的に楽に夏を乗り切れます。
漢方達人をめざせ!