今井さんは手術ができず、抗がん剤治療を受けていましたが、鳥越さんは同じステージ4ながらも手術ができる状態でした。胃がんも肺がんもステージ4だと、手術はしません。
しかし、ステージ4でも、可能性があれば手術を行うのが大腸がんで、他のがんと大きく違うところです。
大腸の中でも、肛門に近い部位を直腸といいます。鳥越さんの大腸がんは直腸がんで、肝臓と肺に転移や再発しやすく、鳥越さんも両方の臓器に転移しています。
この転移についても手術できるケースは、大腸がんによる転移がんの治療で、手術できれば治る可能性が十分あるのです。
転移が見つかって、手術の適応になるのは、いくつか条件があります。転移した部分がすべて除去できる、手術後の肝臓や肺の機能が保たれる、手術可能な体力がある、の3つ。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁