「男の悩み」に効く漢方

プレゼンの前には「四逆散」で心のこわばりを緩める

中医師の幸井俊高さん(左)(C)日刊ゲンダイ

 漢方は持病持ちだけが飲むものではない。サラリーマンの日常でも助けとなる。中医師の幸井俊高氏に聞いた。

■集中力を上げたい

 さまざまな要因で集中したいのにできない。そういうときには生命力をためる袋の役割をする「腎」の機能と、栄養を意味する「血」を補強します。

「腎」が弱まると、頭がボーッとしたり、だるさ(特に足)、頻尿、めまい、耳鳴りなどが出やすく、「八味地黄丸」などを処方します。

 食べ物では、旬の食材を中心に、山芋、クルミ、黒ゴマ、黒豆、栗、ウナギ、エビなどがおすすめです。トウモロコシ、枝豆、ソラ豆などもいいですね。

「血」が不足すると、寝ている間に足がつったり、夢を見たり、目がかすんでボーッとしたりします。こういう時は「四物湯」です。食べ物は、旬の食材や、黒キクラゲ、豚肉、レバー、カツオ、サケ、マグロ、さらにトマトやホウレンソウなど色の濃い野菜などがおすすめです。

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