「男の悩み」に効く漢方

ギックリ腰には「桂枝茯苓丸」 五十肩の痛みなら「二朮湯」

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 慢性的なものならともかく、ギックリ腰のような急性の痛みに効く漢方薬もある。東洋・西洋医学それぞれから“痛み”にアプローチしている藤村病院(埼玉県上尾市)の廖英和名誉院長は「桂枝茯苓丸がそれです。東洋医学ではギックリ腰を“血が滞った状態”と考えており、この桂枝茯苓丸は血の滞りを取る作用があります。かつ、鎮痛消炎効果もありますので、ギックリ腰には最適ですね」と言う。

 落ち着いたら、体質に応じて「四物湯」や「通導散」といった漢方を処方。これは慢性腰痛にも共通する。ただし腰痛にもいろいろあるので、専門医の指示に従った方がいい。

 つらい五十肩には、「二朮湯が効きます。腕や肩の痛みに特化した漢方薬です」。

 ただし、漢方薬はその人の体質、また同じ人でもその日の調子によって全く効き方が違ってくるので、こちらも自己診断ではなく漢方医に尋ねよう。

 ちなみに、腰と肩の痛みに効くツボもあるという。例えば、ギックリ腰には「腰腿点」と「懸鐘」。腰腿点は手の甲の人さし指と中指、小指と薬指の骨の分かれ目のそれぞれ中央、懸鐘は足の外くるぶしから親指3本分上にあり、それぞれギックリ腰になった瞬間に指で押すと痛みが和らぐという。

 肩の痛みには「曲池」と「手の三里」だ。曲池は腕を曲げた時にできるシワの辺り、手の三里は曲池から親指の方向指3本分のところにある。こちらも指で押すだけでOKだ。