「パーキンソン病」 上手に付き合うポイントと最新治療法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 現在、パーキンソン病の最新治療で注目をされているものが2つある。

 ひとつは「脳深部刺激療法」。局所麻酔を用いた簡単な手術で脳の運動に関わる部分に電極を留置し、弱い電流で刺激を与える。これで薬の量を減らせる患者も多い。

 もうひとつは、ビタミンDの投与だ。

 パーキンソン病患者は健康な人に比べてビタミンDの血中濃度が著しく低く、その濃度が低いほど重症度が高いことが指摘されている。鈴木部長は同院の患者の協力を得て臨床研究を実施。二重盲検ランダム化比較試験の結果、1年後に症状の進行が抑制された患者の割合は、ビタミンD服用群で6割に達した。

 ただし、ビタミンDがパーキンソン病の進行を抑制できる可能性は示唆されたものの、「今後の国内外の研究結果が待たれる状況」と鈴木部長。安易に手を出していい治療では「まだ」ない。

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