病院は本日も大騒ぎ

現場は“戦争状態” 災害ナースは外国や空港にも派遣される

被災地に派遣される看護師は災害ナースが優先
被災地に派遣される看護師は災害ナースが優先(C)日刊ゲンダイ

 国立病院をスタートに、現在、関東圏の総合病院に勤務しているフミコです。看護師歴は30年を超えました。

 看護師になりたての頃は使命感に燃えていました。発展途上国のボランティア活動を希望し、「海外青年協力隊」に応募したこともあります。2次試験で落ちましたけど(笑い)。

 “より困っている人を助けたい”と願う看護師は多く、私の周囲には「災害ナース」(資格条件=実務経験5年以上、都道府県看護協会に登録している看護師等)が何人かいます。被災地に派遣される看護師は、災害ナースが優先されるからです。

 外国に派遣されるのはもちろんのこと、東日本大震災、熊本地震などに派遣された例もあります。

 私も東日本大震災で経験があります。

 もちろん、災害現場での看護は厳しいですよ。支援といっても、被災地の皆さんには一切迷惑をかけることはできません。

 1人、3泊4日程度ですが、その間、宿泊場所や食事は自分で確保します。持参する持ち物も自分の下着はもとより、懐中電灯、ハサミ、体温計、血圧計など20種類ぐらいをバッグに詰めて現地に向かいます。災害現場は“戦争状態”ですから、寝る暇もありません。

 看護師の病院外活動には、他に新型インフルエンザが発生したときなどに、羽田、成田、関空、中部などの空港に派遣されることもあります。

 また、国が在宅療法を進めていることもあって各地に「訪問看護ステーション」が目につくようになりました。在宅医療の患者さん宅を訪ね、かかりつけの病院医師の指示で看護を行うものです。

 私の友人の看護師は、「訪問看護ステーション」を経営していて、看護師資格にあきたらず専門学校に通って理学療法士や作業療法士の資格まで取得していました。ハードな病院勤務よりも、より自分らしい看護師活動を希望したのでしょうね。