独白 愉快な“病人”たち

女優・高樹澪さん 「片側顔面けいれん」からの回復を語る

高樹澪さん(C)日刊ゲンダイ

 35~36歳のころでした。汗が止まらなくなったり、視力が落ちたりといったことが立て続けに起こり、顔の右半分がけいれんを起こしたんです。

 最初は肉体疲労による緊張なのかと思い、目を冷やす、リラックスするなどの方法を試してみたんですが、全くダメ。体は疲れているのに、顔はずっとピクピクして眠れず、右側に横向きに寝るとベッドが揺れて感じるほどでした。いつしか、チャームポイントだったえくぼも、右頬から消えてしまいました。

 当時は女優として中堅どころの年齢でしたが、昔と変わらず全力で突っ走っていました。会社で例えたら、管理職なのにいまだに現場に出ているような状態だったのかもしれません。東洋系の治療を中心にあちこち行っても全然良くならず、ハリで有名な先生のところで「(施術したのに)何で治らないの!」と、さじを投げられたこともありました。

 顔のけいれんに気付かれたくない一心で、撮影中は顔が動かないように目を見開いて、かなり怖い顔をしていましたね。

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