これで痛みを取り除く

「帯状疱疹」 長引かせないために早めの神経ブロック注射

 帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、子どもの頃に経験した“水ぼうそう”のウイルスが体内の神経節という場所に隠れていて、大人になって免疫力低下などをきっかけに再び暴れ出して発症する。症状は、体の左右どちらか(多いのは胸から背中かけて)に、耐えがたい痛みが表れ、少し遅れて皮膚に赤い発疹や水ぶくれが帯状に表れる。

 痛みは「焼けるような灼熱(しゃくねつ)痛」「突き刺すような刺痛」「電気が走るような電撃痛」など、感じ方や強さが人によって異なり、軽く触れただけでも痛むアロディニア(知覚異常)を伴う場合もある。NTT東日本関東病院・ペインクリニック科の安部洋一郎部長が言う。

「皮膚症状は時間の経過と共に治まりますが、痛みは発症2週間後に最も強くなり、夜眠れないこともあれば、仕事にも支障をきたします。それに皮膚症状が治っても痛みだけが残ったり、数カ月~数年後にまた痛みが出現することもあります。帯状疱疹は疼痛(とうつう)ケアが最も重要になるのです」

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