5つのタイプ…難病「乾癬」を見極める3つのポイント

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「本来は爪の根っこを切り取る病理検査が必要。頭部、おしりなどに発疹ができていれば乾癬の可能性が高い。発疹は小指の先ほど小さく目立ちにくい場合もあります」

②関節症状があれば、乾癬も疑う

「高齢者では変形性関節炎も考えられますが、それらが出づらい年代や部位なら特に乾癬かどうかも調べた方がいい」

③メタボと乾癬は関連している

「メタボの人は乾癬を発症しやすく、乾癬の人はメタボになりやすい。それぞれに関わるサイトカイン(免疫システムの細胞から分泌される特殊なタンパク質の総称)が共通しているからです。ただし、乾癬の重症度がメタボに関係しているとは、その逆も含めて言えません」

 乾癬の治療は、①活性型ビタミンD3製剤やステロイドなどの塗り薬②紫外線を当てる光線療法③免疫抑制剤の服用④生物学的製剤による抗体療法が行われる。今年は立て続けに新薬が登場し、先月は①に該当する新しい配合薬が発売された。数カ月以内には生物学的製剤が2種類承認される見通しだ。これで生物学的製剤は全6種類になる。「この薬さえ使えば治る」といったレベルには至っていないが、治療の選択肢が増えた。副作用が強くて使えない、従来薬の効き目が落ちた、という人には福音だ。

「乾癬は関節が破壊される病気でもあります。そうなると関節が変形し、元に戻らない。早期発見、早期治療すれば変形を回避できる。さらに、乾癬によって増す心血管障害のリスクも下げられます」

3 / 3 ページ

関連記事