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【大動脈疾患】慶応義塾大学病院・心臓血管外科(東京都・新宿区)

慶応義塾大学病院・心臓血管外科の志水秀行教授(提供写真)

 大動脈は心臓から送り出された血液を全身に送る動脈の中で最も太く、心臓に直接つながっている血管だ。大動脈疾患は動脈硬化によって、その血管がコブのように膨らんだり(大動脈瘤)、血管の壁が内外2層に裂けたり(大動脈解離)する病気。そのまま血管が破裂すれば、死に直結する。

 同科は1966年に国内初の人工心肺を用いた胸部大動脈瘤の手術を成功させて以来、常に国内の大動脈外科領域をリードしてきた施設で、年間治療数は全国でもトップクラス。過去には石原裕次郎など、数々の著名人を治療した。同科を率いる大動脈疾患治療のスペシャリスト、志水秀行教授(顔写真)が言う。

「治療法には、昔から行われている『人工血管置換術』と、比較的新しい『ステントグラフト内挿術』があります。それぞれ一長一短があり、当科はどちらか片方の治療法に偏るのではなく、バランス良く、それぞれの長所を生かして治療しているのが特色です」

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