これで痛みを取り除く

骨転移の痛みは程度に合わせて医療用麻酔を使う

 骨転移は炎症性の痛みが強い。そのため緩和ケアの治療は、非オピオイド鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬)がベースになる。しかし、その鎮痛薬だけでは完全に痛みを抑えきれない。痛みの程度に合わせて、強・弱など種類がたくさんあるオピオイド(医療用麻薬)を加えるという。

「非オピオイド鎮痛薬は使用できない患者さんがいます。例えば、腎機能が悪かったり、胃潰瘍があるような方がおられます。しかし、別の方法があります。非オピオイド鎮痛薬でも抗炎症作用のないアセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)とオピオイドを組み合わせて痛みを取ります」

 それぞれの薬の作用機序が違うので、それをうまく組み合わせるのがポイントになるという。

 また、体を動かしたときに一時的に痛みが強くなる突出痛(平均持続時間15~30分)の対応も重要だ。突出痛には、即効型のオピオイドを頓服薬として使うという。

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