「アトピー性皮膚炎でステロイドを塗っているけれどやめたい」といった相談を受けることがよくあります。
ある40代の男性も、20年以上使っていたステロイドをやめ、体質改善のために漢方薬を飲み始めました。当初は顔がパンパンに腫れたり、浸出液が出たりするなど大変で、1週間おきに薬局へ来て、症状に応じて細かく漢方薬を替えていきました。半年近くたった最近は、ようやく落ち着いてきました。
かゆみがひどい時によく用いたのは、当帰飲子梔子柏皮湯などです。かゆみは、場合によっては痛みよりも耐え難く、我慢するとストレスになり、よりアトピー性皮膚炎を悪化させます。2種類の漢方薬によって、かゆみそのものを抑えるのに加え、ストレス要因をなくせます。
皮膚が赤く、ジュクジュクした状態の時は、竜胆瀉肝湯。漢方の古典といわれる中国の医学書「薜氏十六種」に収載されている漢方で、排尿時の痛みや残尿感、尿の濁りなど排尿の異常にも効果があります。
漢方達人をめざせ!