医療最前線

免疫置換療法ってなに? アトピー、ぜんそくが次々に改善

我慢できないカユミが襲ってくる
我慢できないカユミが襲ってくる(C)日刊ゲンダイ

 強いかゆみのある湿疹が繰り返し繰り返し起こるアトピー性皮膚炎。乳幼児期に症状が表れる患者もいて実に痛ましい。最近は成人になって再発したり発症するケースが増え、継続して治療を受けている患者数は45万6000人(厚労省調査)もいる。

 いま、このアトピーの治療で画期的な成果を挙げている医師がいる。東京・目黒にある「ハタイクリニック」の西脇俊二院長だ。

「アトピーは自己免疫疾患で、治療中もキツイ症状で苦しみ、一生病院に通う人も珍しくありません。私は岡崎公彦医師が20年前に書いた論文と出合って自己免疫疾患は治すことができると確信を得ました。実際、3年前から私のクリニックで代替医療として治療を始め、続々よくなっています。正直、余りの効果の大きさに驚いています。春からホームページに載せており、現在も毎日新患が来ている状況です」(西脇俊二院長)

 その治療法は、アレルギー疾患や自己免疫疾患の患者の皮内に無害の抗原を繰り返し注射すること――だそうだが、あまりにシンプルなため、当時の医学界に受け入れられなかったそうだ。

 西脇院長は、具体的な治療法を先月発売の自著「難病を99%治す技術」(実務教育出版)の中で“免疫置換療法”として公開している。ノイロトロピンという薬を皮内注射する方法だ。最初は安全性確認のため来院が必要だが、あとは自宅で注射できるという。

 改善例は枚挙にいとまがない。たとえば――《乾癬で痛みとかゆみがひどくて35年間苦しんできた男性は2週間で劇的に良くなりステロイドをやめた》《25年間アトピーで苦しみ、どす黒い顔の男性は3カ月で良くなった》《ぜんそくの男性患者は薬をやめたが発作は出なくなった》など。

 やはり自己免疫疾患のぜんそく、関節リウマチ、安倍首相が苦しむ潰瘍性大腸炎などにも効果があると西脇医師は力説する。

 保険適用外の代替医療とはいえ、自分や家族が苦しんでいる人は話を聞く価値はありそうだ。